年末はどこも1年を振り返る企画が多かったが、その中で「TV界で目立った顔」というものもブラジル・メディア上では賑わった。今回はその中の何人かを紹介しよう。
まず、TV、映画、インターネットを問わずどこでも顔を出したのがコメディアンのファビオ・ポルシャットだ。2006年頃からTVグローボのコメディ番組に出演していたファビオは、2012年からインターネット限定で公開したショート・コント・シリーズ「ポルタ・ドス・フンドス」が数百万のアクセス数を稼ぐほどの話題となり一躍人気者に。2013年はテレビ出演も増え、映画でも2本の主演映画を持つまでになった。TVのVMでもよく見かける顔だ。
続いてはフェルナンダ・リマ。TVの司会やレポーターとして活躍するフェルナンダは、グローボの深夜番組「アモール&セクソ」の司会としても有名だが、彼女の人気に世界的に火をつけたのが、全世界中継された昨年12月のワールドカップの抽選会。そのセクシーな美貌に世界中の殿方の目線が釘付けとなり、イランでは「セクシーすぎる」との理由で放送禁止にまでなったほどだ。
ブラジルのTVで話題になると言えば、グローボの夜9時のノヴェーラは不可欠だが、現在も放送中の「アモール・ア・ヴィダ」からは2人の人気者が登場した。
一人はマテウス・ソラーノだ。パオラ・オリヴェイラ扮する主人公の女医・パロマの兄で病院の院長フェーリックス役で出演のマテウスは、自分の立場のためなら、妹の生まれたばかりの赤ちゃんをもゴミ処理場に捨てに行くほどの非情な悪役ぶりと、同性愛者であることを隠して偽証結婚している強烈なキャラクターで視聴者の話題をさらっている。
もう一人はタタ・ヴェルネックで、彼女扮するヴァルディネーレは劇中では脇役だが、一見美人風ながら、うぬぼれの強い図々しさが視聴者の笑いを誘っている。中でも、サッカーの国民的人気選手のあのネイマールがゲスト出演した回で、ネイマールの宿泊先に侵入し、シャワーを終えて浴室から出てきたばかりのネイマールを誘惑して襲う演技はたちまち有名となった。タタは昨年、MTVでの司会を辞め、本格的にコメディ、女優業に転身したばかりで、その転身ぶりも話題だ。
最後に紹介するのはサム・アウヴェスだ。サムは、昨年から放送が開始され、今や「アモール・ア・ヴィダ」につぐ、ブラジルで2番目に高視聴率となったオーディションによる歌唱コンテスト番組「ザ・ヴォイス」の今年の優勝者。ブラジルの曲のみならず、英語の曲も巧みに歌い上げる抜群の歌唱力と、人気俳優ばりの二枚目ということもあり、14年のブラジル音楽界を賑わせる有力候補として期待されている。(12月31日アゴラ紙より)