ニッケイ新聞 2014年1月10日
【既報関連、グアヤキル共同=遠藤幹宜】南米エクアドル最大都市グアヤキルで昨年末、新婚旅行中の人見哲生さん(30)、真梨子さん(27)夫妻が死傷した事件で、捜査当局が、犯行グループの人数を夫妻が乗ったタクシーの運転手を含め3人とみていることが8日、捜査幹部への取材で明らかになった。
捜査当局は、タクシーの通行経路を特定、実行犯の行方を追っている。
捜査を統括するセラノ内相は5日「容疑者は8人前後」と述べていたが、市内各地の防犯カメラの映像などから、捜査当局の当初の見立てと異なり、少人数による犯行の可能性が強まった。ただ、犯行現場で別の車の目撃情報もあり、慎重に調べを進めている。
重傷を負った真梨子さんは検察に対し「倉庫街のような場所で襲われた」と説明。目撃証言やカメラの映像から、タクシーは目的地のホテルと反対方向の市内北部に向かったことが判明した。通行経路は特定されたが、容疑者絞り込みは難航している。
担当検事によると、真梨子さんは気丈で当時の状況をよく覚えているが、犯人が発したスペイン語の記憶は不確か。疑わしい人物の写真を多数見比べているが、エクアドル人の顔の識別に苦労しているという。