ニッケイ新聞 2014年1月11日
元サッカー日本代表選手で、現在は社会貢献活動等で世界を舞台にした活動を展開する中田英寿が旧年30日、サンパウロ市を訪れ、来るW杯に向けた関連イベントの開催のための視察を行った。
彼が所属するPR会社「サニーサイドアップ」の小久保正人開発事業本部・スポーツプロモーションカンパニー1部部長は、本紙の取材に「中田はW杯期間中に、日本の伝統文化を世界に発信するイベントの開催を模索している」と話し、サンパウロ市がその舞台の候補となっているようだ。
中田英寿は2009年4月から「REVALUE NIPPON PROJECT」として日本の伝統工芸・文化を巡る旅を行っており、昨年末までに45都府県を踏破。今回のイベントは、その集大成の披露の場になると見られる。
中田英寿は同月28日にリオ市・マラカナン競技場で行われたジッコ主催の慈善試合に出場するために、クリスマス後から約一週間滞伯し、サンパウロ市には30日の一日のみ滞在した。その時に合わせ、「以前からその存在がずっと気になっていたよう」(小久保部長談)というイビラプエラ公園内の日本館を視察した。
その場に同席した在聖総領事館の佐野浩明首席領事によれば、「『(昨年6月にあった)コンフェデ杯の際にも来たけれど、開館しておらず入れなかった』と話していて、念願叶った様子だった」といい、随行した文協理事らの説明に熱心に耳を傾けていたという。昨年6月には移民史料館を視察していたという。同30日晩に帰国した。