ニッケイ新聞 2014年1月15日
「マイアミ発ブラジリア行きTAM航空の航空機に爆発物を仕掛けた」と脅迫するEメールを送ったとして、米国在住のブラジル人が8日、マイアミの空港で逮捕された。14日付フォーリャ紙、G1サイトなどが報じた。
逮捕されたのはサンパウロ州ソロカバ出身のブラジル人フランシスコ・フェルナンド・クルス容疑者(22)。爆発物を仕掛けたと脅迫した、まさにその便に乗ろうとして身柄を拘束された。
アメリカ連邦捜査局(FBI)によれば、脅迫メールは1月8、9日、同容疑者が住むニュージャージー州モントクレア州立大学のコンピューターから、マイアミの警察、TAM航空に送信された。送信された時間帯に同容疑者がコンピューターを使用していたのが大学の防犯カメラの記録に残っていた。
マイアミの検察によれば、有罪となった場合、同容疑者には最高5年までの懲役刑が科される可能性がある。
同航空によれば、米国側が本社に「爆発物が仕掛けられた可能性がある」と連絡し、乗客の手荷物検査を強化したという。捜査の結果、同ブラジル人の手荷物からは爆発物は見つからず、脅迫は偽だったことが分かった。同容疑者は「米国捜査機関にどれぐらい調査能力があるのかを試したかった」との動機を語ったと報道されている。
ソロカバの留守家族によれば、同容疑者はビザを更新するためブラジルに帰国する予定だったという。