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ドル高でも工業品輸出減少=貿易収支は過去最高赤字=化学や電子製品部門が不振

ニッケイ新聞 2014年1月16日

開発商工省(MDIC)の発表によれば、昨年1年間の工業部門の貿易収支は1050億1500万ドルの赤字を計上し、史上最悪の数字となった。14日付エスタード紙が報じた。昨年の工業製品の輸出額が930億9千万ドルだったのに対し、輸入額はそれを上回る1981億500万ドルだった。赤字は2012年の941億6200万ドルから大幅に増えた。

この部門の貿易収支は2007年から赤字に転じ、92億ドルから毎年赤字幅が増加、特に11年からは920億ドルを超えていた。

昨年1年間でレアルに対しドルが15%上昇したという好輸出環境や、政府の輸出入に対する特別税制恩典も、貿易赤字減少には役立たなかった。貿易研究財団(Funcex)のリカルド・マークワルド代表は「ブラジルの産業部門の競争力が失われたというコンセンサスが生まれている。運輸部門で余分なコストがかかり、新技術開発への投資が遅れている」と指摘する。

また、他国に比べブラジルは貿易協定を結んでいる国が少なく、パレスチナ、イスラエル、エジプトなど経済規模の小さな国との協定にとどまっている。「他国はもっと協定の締結に積極的で、様々な市場で税の恩恵を受けている」と言う。

ブラジルの輸出に占める工業製品の割合は08年時点で46・8%だったのが、昨年は38・4%と大幅に減少した。

この輸出の減少に拍車をかけているのは化学工業、電子機器業界の業績の悪さだ。ブラジル産化学製品への外国からの需要が低く、輸出が伸び悩んでいる。

ブラジル化学工業協会(Abiquim)のデータによれば、化学製品の貿易赤字額が1991年は15億ドルにとどまっていたが、2012年には286億ドル、昨年は322億ドルまで拡大した。「赤字が増えたのは投資されていないから。『2014年は』と聞かれれば再び増えるという答えになる」と同協会のフェルナンド・フィゲイレード会長は言う。

昨年の電子製品の貿易赤字は360億ドルで2012年の325億ドルを上回った。ブラジル電気電子産業協会(Abinee)のウンベルト・バルバト会長は、「この赤字は今後数年にわたってさらに拡大する」とみる。この業界で輸入が輸出を上回っているのは外国から電子部品を購入し、当地の工場に供給する必要があるためだ。

特に輸出が減ったのは携帯電話で、2013年は前年比20%減を記録した。同会長によれば、これまでブラジル製携帯電話の主な輸出先だったアルゼンチン、ベネズエラなどの国が輸入を制限したことに起因するという。

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