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カンピーナス連続殺人事件=軍警による復讐行為か?=直前に非番警官の殺人事件

ニッケイ新聞 2014年1月16日

 【既報関連】14日付本紙でも報じた、サンパウロ州カンピーナスでの12日夜~13日未明にかけて起きた12人の連続殺害事件に関し、殺された同僚の復讐を目的に軍警が行ったのではとの憶測が広がっている。15日付伯字紙が報じている。

 事件はカンピーナスのオウロ・ヴェルデ、カンポ・グランデ地域で、マスクで顔を隠した一味が4時間ほどのうちに、前科のある若者(17~30歳)を中心に被害者の頭ばかりを狙って射殺したもの。その他、13日午前にバス3台の焼き討ち、7台の略奪が行われていた。

 連続殺人が起こった12日の午後、軍警のアリデス・ルイス・ダ・コスタさん(44)が非番中に市内のガソリンスタンドにいたところを、突如近づいてきたヘルメットをかぶった2人組の男性にからまれ、暴力を受けた後、頭に銃弾を受けて死亡した。この模様はガソリンスタンドの監視カメラで録画されており、この映像はマスコミで一般公開された。これが発端になり、復讐劇につながったのではという推測だ。

 捜査をするカンピーナス市警が、軍警が関与しているとの仮説を立てたもう一つの理由は、一連の殺人事件の現場に、通常真っ先に駆けつける軍警がほとんどおらず、対処のほとんどを市の警備隊が行なっていたことだ。

 この仮説を受け、サンパウロ州保安局のフェルナンド・グレーラ・ヴィエイラ局長は、同事件が軍警と絡んでいる疑惑に関して「今の時点で断定するには時期尚早」としたものの、「あらゆる可能性を捨てずに捜査を行ないたい」とし、さらに「真相を究明することが州の責任だ」とした。

 市警は現在、亡くなった12人の中にアリデスさんを殺害した犯人がいないかを捜査中だが、15日15時現在、まだ確認されていない。また、12人の犠牲者は麻薬の常用者で、そのうちの半分に前科があったことから、麻薬の運び屋が狙われたと見られている。