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文協に漫画6500冊!=ピニャールの天野氏寄贈=木多会長「若者集まる図書館に」

ニッケイ新聞 2014年1月17日

昨年10月中旬、ピニャール移住地の資産家で、同地にあるサンパウロ青年図書館理事を務める天野鉄人さんから、ブラジル日本文化福祉協会の図書館に6500冊の漫画本が寄贈された。本の寄贈を呼びかけていた文協に対して、在サンパウロ日本国総領事館の星野元宏領事が協力し、天野さんに声を掛けたことがきっかけ。星野領事は趣味が読書とあって、青年図書館に訪れており、今回の寄贈に繋がった。

文協の木多喜八郎会長、図書・映画委員会の林まどか委員長、小森広副委員長が今月9日に会見し、「本の整理が終わり年末から貸し出している。天野さんと星野領事には感謝。若い人にも図書館へ来てもらい、文協という団体が若年層にも、もっと広まるきっかけになれば」と喜んだ。

林委員長は「本を通じた人と人との出会い、そんな縁結びにも繋がればうれしい。文協主催の漫画コンクールもあるので、それにも良い影響が出るかも」と期待した。

木多会長は文化空間プロジェクトにも言及。「人の出入りが多いスペースに漫画コーナーを設ける計画もある」とし、市民の憩の場作りに漫画を活用する意向を示した。

小森副委員長は、「文協を知ってもらうには、まず人を呼ばなければいけない。その呼び水として漫画は効果的だと思う。6月のW杯でブラジルに来る若者、サポーターにもぜひ立ち寄ってもらいたい」と、当地の日系社会の様子が、来伯者にも広く伝わることを期待した。

これに対し天野さんは、「わずかながら寄贈させていただいた。漫画が有効活用されて嬉しい。日本語教育にも役立てて欲しい」とコメントした。

寄贈された内、蔵書にない約3500冊が並べられた。昨年12月から文協会員を対象に貸し出しを開始している。非会員でも館内での閲覧は可能。