民間航空監督庁(Anac)は17日、W杯開催期間を含む6月6日から7月20日までの期間で、一時的な利用客増加に対応するため、1973便を増便することを航空各社に許可した。17日付エスタード、フォーリャ両紙が報じた。
2千近い増便は現行の国内の発着便数の1%にあたり、試合が行われる12都市や近隣に位置する25空港が影響を受ける。
また、航空各社はこの期間中に運行する既存の7万8027便の路線や時間を変更する許可も求めている。例えば毎日午後3時にサンパウロ市コンゴーニャス空港を出発してフロリアノーポリスに着く便の行き先を、試合が行われるクイアバに変更するといった具合だ。この7万8027という数は、既存の便の41%にあたる。
リオのガレオン国際空港とブエノス・アイレスのエセイサ国際空港をつなぐ便は262便、5万9756席増やされる予定だ。ブラジリア、グァルーリョス間は288便、フォルタレーザ、グァルーリョス間は205便、リオのサントス・ドゥモン空港、カンピーナスのヴィラ・コッポス空港間は284便、ガレオン空港、ブエノスのホルへ・ニューベリー空港間は242便、ナタルからグァルーリョス間は105便、レシフェ、グァルーリョス間は59便増える。
また開幕試合を挟む6月11日から13日の間、ヴィラ・コッポス、グァルーリョス着便で2万4席増え、決勝戦を挟む12日から14日の間はガレオン、サントス・ドゥモン着便で2万5千席増やされる。
「数はまだ調整される可能性がある」とするAnacのマルセーロ・グァラニーズ会長は、「増便で各空港の収容人数を超えることはない。ピークの時間帯はあるかもしれないが、サポーターに影響が出ないよう最善を尽くす」と話す。
同会長によれば、現在までにW杯期間中の便は全体の4%しか売れていない。また、増設された便は各社のサイトで徐々に販売される予定だが、増便によって航空券の最終価格が低くなることも期待しているという。
なお、G1サイトなどによればアズール社は今月8日、6月12日から7月13日の期間に運行する全ての便の価格を、上限999レに設定したことを発表した。同時に約600便を追加する。ロイター通信によればこの措置で、同社は今年2千万レの損失を覚悟しているという。
また、これに続く形で14日、アヴィアンカ社は2月1日から7月末までと6カ月間、価格を上限999レに設定すると発表、16日から販売を開始した。
「W杯は航空会社にとって最大の商機ではない。この値下げでより利用者が増えると信じている」とジョゼ・エフロモヴィッチ社長は言う。
同社はW杯期間中、新たに430便の追加を申請し、今年は例年より19%多い座席数を提供するという。