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失業率=本当はもう2%高かった?=IBGEが新集計法発表

ニッケイ新聞 2014年1月21日

 ブラジル地理統計院(IBGE)が新たに導入した失業率の調査法によると、従来発表されていたものより2・0%ほど高くなることがわかった。20日付伯字紙が報じた。

 従来の失業率は、IBGEが行なっている月間雇用調査(PME)という調査方法により毎月発表されており、国内最大の6州(聖、リオ、ミナス・ジェライス、南大河、バイーア、ペルナンブッコ)における失業率を計測したものだ。

 2013年の失業率は最も高いときでも6月に記録した6・0%で、11月には歴代でも最低の4・6%を記録していた。

 しかし、IBGEはこのほど全国住人抽出調査(Pnad)という調査法の開発を発表した。この方法は調査対象となる市を全国3500市まで拡大し、発表は四半期単位で行なうとしている。

 17日に行なわれた最初の発表では、最新データである2013年第2四半期における失業率は7・4%になる。それはPMEでのその間の失業率が5・6~6・0%に比べると、2・0%弱高い数字となる。同年の第1四半期には8・0%に及んでいたという。

 Pnadによる調べで、2013年第2四半期で地域別に見ると北東伯の10・0%、北伯の8・3%が平均値を押し上げる結果となっていることや、同時期の全国の失業者730万人であったことなどもわかった。

 この結果を受け、IBGEのバスマリア・ビヴァール会長は「大都市圏は工業、サービス、教育、保健などの経済構造が確立されている。だが、同様のことは地方都市では起こっていない」と語る。

 この新しい調査法は、ミリアン・ベルキオール計画・予算管理相らが「詳細なデータ収集」として高く評価している。しかし、発表間隔が四半期ごとで、その集計年の年末まで数字の調整が行われるなど、時間を要することに難点がある。