ニッケイ新聞 2014年1月23日
日本政府は草の根・人間の安全保障無償資金協力により、サン・ジュリアン精神科病院支援者「友の会」(パラナ州ピラクアラ市)が運営する同病院の「機材整備計画」に対し、総額10万2009ドルの支援を行った。
昨年11月29日、同病院で移動式救命医療機器、業務用の洗濯脱水機および乾燥機の供与式が行われた。在クリチバ日本国総領事館の内山美生総領事、「友の会」のアフォンソ・アントニウキ会長、ジョアン・カルロス・スカルゾ理事長、同市のマルコス・マウリシオ・テッセロリ・ピラクアラ市長、クリチバ大都市圏調整局長のルイ・ハラ氏など、約百人が出席した。
同病院は1975年、人種や宗教を問わず、薬物依存や精神的障害患者とその家族に支援を行うことを目的に設立された。04年、「友の会」によって吸収・合併された。
スカルゾ理事長は、現在に至るまで5万人の患者が入院し、治療を受けてきた実績を紹介し、「このような重要な支援をいただき、日本政府を代表する日本総領事館に感謝したい」と述べた。
続いて内山総領事は、「日本国政府として、友の会に救命医療機材等を供与することができ大変光栄。供与器材が有効に使用されることを期待したい。このような支援は両国の友好関係の証だ」と話した。
同病院は設立以来拡張を続け、今では400床を有するまでになったが、常に満床状態だった。また保有器材も旧式のものが多く、患者の増大に伴う業務増に対応し切れなくなっていたため、器材の買い換えに迫られていた。