ニッケイ新聞 2014年1月31日
「しわがつき生地が傷む。風通しの良い保存場所を早く…」。ため息をつくのは移民史料館の某ボランティアだ。
収蔵庫に保管されている着物は4、500着。空調設備もなく何着も重ねられているとか。この暑さを考えれば、最悪の状態。早期の改修工事の着工が待たれる。
しかし、文協改修特別委員会で「企業周りが必要」との意見には驚かされた。使途や着工時期も定かではないのに、協力する企業があるだろうか。改修工事の見積もりを見直すのが先決ではないのか。
記事でも触れたように、大講堂、体育館は年内着工すら危うい。木多会長の「国士舘エコロジーパーク」同様、〃夢の計画〃となる可能性すら想像させる。
着物を届けた多くの人の善意、そして1億円を寄付した大塚実氏の思いを当事者らはよくよくかみ締めるべきだ。(祐)