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大耳小耳

ニッケイ新聞 2014年2月4日

 高齢になって老人施設に入所しても、ことばが通じなかったり、食生活の違いによるストレスを抱えたりする例は、日本で生活をする在日韓国・朝鮮人や、中国帰国者の人たちのなかで起きており、その人たちを対象とした福祉施設や介護サービスがすでに存在している。余生は、慣れ親しんだ食べ物や、言語のわかる人たちに囲まれて過ごしたいというのは自然な気持ちだろう。病院へ医療通訳派遣を行う非営利団体関係者からは、高齢者福祉施設にも派遣を行う必要があるのではという声もあがっているという。

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 馬場さんは1984年から住金ステンレス社で6年間社長を務めた。「自動車メーカーや金融企業に人員が奪われ、海外に目を向けるしかなかった」とデカセギの経緯を明かす。新開発したのが「スーパークリーンパイプ」と呼ばれる半導体生産に欠かせないパイプで、業績を一気に回復し、その後、大河内賞の栄誉に輝いた。2010年には小惑星探査機「はやぶさ」プロジェクトのサポートチームとして、海江田万里宇宙開発担当大臣(当時)から感謝状を受け取るなど確かな功績を挙げている。「いずれにしてもデカセギの皆さんのおかげ」と馬場さん。

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 住金ステンレス鋼管は湘南と古河、2つの工場を持つ。社長就任以前は親会社の住友金属で、経営管理を任される立場だったそう。湘南工場の閉鎖を決定したのは、なんと馬場さん本人だったという。今でこそ「人事異動には理解しかねた」と笑うが、閉鎖決定を下した人間が、その会社の社長に就任し、500人の従業員を前に「失業させるわけにはいかない」と強く誓ったという。そんな人情を持つ馬場さんだからこそ、今回の集い開催に至ったのだろう。