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新閣僚発表式で選挙運動?!=退任閣僚の前途称えつつ=政敵PSDBの批判忘れず=現政権の自画自賛発言

ニッケイ新聞 2014年2月5日

ジウマ大統領は3日、10月の選挙に伴う連邦内閣の閣僚交代の発表を行なったが、サンパウロ州知事選に立候補するアレッシャンドレ・パジーリャ前保健相をはじめ、労働者党(PT)の前閣僚の知事選への応援の色合いの濃いものとなり、現政権が自画自賛するようなプロパガンダ発言が多く見られたと4日付伯字紙が報じている。

連邦政府や議会が本格的な始動をはじめた3日、ジウマ大統領は次に閣僚の人事異動の発令を行なった。ジウマ大統領の行なったその時の演説は、4人の新大臣のことよりも、あたかも知事選に出馬する候補者に向けての応援演説のようになった。

「2人の前途が成功するように望んでいる」と語ったジウマ氏は、アレッシャンドレ・パジーリャ保健相(サンパウロ州知事候補)に対してはマイス・メジコスで、グレイシ・ホフマン官房長官(パラナ州知事候補)に対しては高速道路や空港の入札などに言及することで、閣僚時代の実績を称えた。

この後、パジーリャ氏が行った退任の挨拶の内容もサンパウロ州知事選を意識したものとなった。パジーリャ氏は、みずから保健相として参加したジウマ政権について「この3年で、90年代の政治不在の間にできた負の遺産を改善することができた」と語り、カルドーゾ元大統領による民主社会党(PSDB)政権(1995~02年)を当てこすった。

さらにパジーリャ氏がサンパウロ州知事選で争うジェラルド・アウキミン現知事や、10月の大統領選挙でジウマ氏と争うと見られるアエシオ・ネーヴェス氏という現在のPSDBの二大政治家への挑発の行なった。例えば、パジーリャ氏が推進したマイス・メジコスで、サンパウロ州とアエシオ氏が以前知事をつとめていたミナス・ジェライス州がもっとも医師を要求していたことに関し、「プログラムを勘違いしている。もっとも医師を必要としている地域がわかっていない」と批判した。

また、グレイシ氏は姿を現さなかったが、同式に参加していたグレイシ氏の夫で通信相のパウロ・ベルナルド氏は式の後で「たとえば〃雇用創出が減った〃など、なにかにつけPSDBは文句をつけるが、カルドーゾ政権の8年より私たちの方が既に雇用創出はできている」とPSDB叩きに加わっていた。

選挙に向けて退任する官僚はパジーリャ保健相、ホフマン官房長官、そしてエレナ・シャーガス社会通信局長(所属なし)の3人だ。その後任には官房長官にアロイージオ・メルカダンテ前教育相(PT)、教育相に教育省の要人のジョゼ・エンリケ・パイム氏(所属なし)、保健相にサンパウロ州サンベルナルド・ド・カンポ市の前保健局長のアルトゥール・シオロ氏(PT)、社会通信局長に前大統領府広報のトマス・トラウマン氏(所属なし)が就任する。