クーニャ被告遂に服役開始=命令から1カ月遅れで執行=バルボーザ長官へ不満表明=PTと最高裁の関係悪化か
メンサロン事件で有罪となったが実刑に服してなかった最後の現職下院議員、ジョアン・パウロ・クーニャ被告(労働者党・PT)が4日、連邦最高裁のジョアキン・バルボーザ長官が刑執行のための文書への正式署名を行なったため、服役に入った。メンサロン事件をめぐっては、PTと最高裁の関係も悪化する方向に行きそうだ。5日付伯字紙が報じている。
クーニャ被告の刑執行は、1月6日の時点でバルボーザ長官が即執行との判断を下していたが、同長官が下院への通達書を作成しないまま休暇に入ったことで、刑執行に必要な署名者が不在となった。長官が休暇中に長官職を代行したカルメン・ルシア判事とリカルド・レヴァンドウスキー副長官は、刑執行の署名は最高裁長官か公判時の報告者が行なうという原則に従って署名しなかったため、刑執行が先送りになっていた。
クーニャ被告は4日午後7時30分頃、ブラジリアのパプーダ刑務所に出頭して服役をはじめた。これでジョゼ・ジェノイーノ氏(PT)、ヴァルデマール・コスタ・ネット氏(共和党・PR)、ペドロ・ヘンリ氏(進歩党・PP)に続き、同事件で有罪となった現職下院議員が全て刑に服したことになる。クーニャ被告の確定刑期は「公金横領」と「汚職」の計6年4カ月で、公判時の判事投票で接戦となったマネーロンダリングによる3年の有罪判決分の再審をこの後に残している。
クーニャ被告は刑務所に入る前に書面で声明を発表した。同被告は、メンサロン裁判はマスコミや世論に左右された「メディア・ショウ」だとし、バルボーザ長官のことも「被告の扱いが中世の頃並で、身の潔白を証明する機会さえも与えなかった」と批判、国際裁判に訴えることも考えていることを示唆した。
また、他の3人の下院議員は辞職したが、クーニャ被告は辞任を考えておらず、下院での議員罷免の判断を仰ぐこととなる。審議は来週からはじまると見られている。
また、バルボーザ長官に対するPTの反感は、今年初めての連邦議会が開催された3日にもすでに表れていた。この日は下院でも審議が再開されたが、PTの下院副議長のアンドレ・ヴァルガス氏は、バルボーザ長官の隣に座り、携帯メールのやりとりを行なったり、メンサロンの実刑囚であるジョゼ・ジェノイーノ氏やジョゼ・ジルセウ氏らが刑務所に入る前に行なった、腕を高く掲げる抗議のポーズを行なったりして、バルボーザ長官への抗議の意を表明し続けた。また、クーニャ氏は同日、連邦議会の開廷式に先立ち、最高裁の判決に不満を抱く人たちと共に最高裁の前で昼食会を行なった。
一方、最高裁は4日、ジョゼ・ジェノイーノ氏とデルービオ・ソアレス氏が募金を行なって罰金を支払った件について、連邦検察庁に捜査を行なうよう指令を出した。ジルマウ・メンデス判事は、この募金はマネーロンダリングや汚職によって手にした金ではないかとの疑問を抱いている。