米国のIT企業Akamaiによる、インターネット接続の平均の速さを国別に調べたランキングで、ブラジルは3回連続順位が落ちたことがわかった。
ブラジルは昨年第3四半期の調査で2・7メガビット/秒という結果で、140カ国中84位だった。その前の第2四半期の調査では73位だった。
ランキングではブラジルより上位にトルコ(4メガビット/秒、以下Mbps)、カザフスタン(3・5Mbps)、イラク(3・1Mbps)がランクインしており、当地ではこれらの国よりインターネットの接続が遅いことになる。
南米諸国ではエクアドールが最も上位で3・6Mbp、ブラジルはチリ、コロンビア、亜国より順位が下だった。
「ブラジルはまだデジタル・インクルージョンが終わっていない段階。国の大半で接続が遅く、それで世界でのランキングの順位が下がっている」と同社の南米担当ジョナス・シルバ氏は言う。
同社は、昨年第3四半期にブラジル国内で使われた342のIPアドレスを分析した。
他の新興国を見ると、中国は75位(2・9Mbps)、インドは123位(1・1Mbps)と軒並み低いが、ブラジルと違う点は、継続的に速くなっているということだという。
Akamaiの調査によれば、ブラジルのインターネットのうち、4~10Mbpsの速さでアクセスできるのは調査対象のうち20%だったという。「速い」と言える10Mbps以上に至っては0・9%で、残り79%は「遅い」範囲に入る4Mbps以下だった。(1月28日付ヴェージャ誌電子版より)
【ことば】
メガビット/秒:通信速度の単位の一つ。1秒間に何百万ビットのデータを送れるかを表す値。
デジタル・インクルージョン:ITの恩恵外にいる人々(障がい者、高齢者、地域在住者など)が、最新のIT環境でよりよい暮らしを享受できるようにする取り組み。 IPアドレス:インターネットやイントラネットなどのIPネットワークに接続されたコンピュータや通信機器1台1台に割り振られた識別番号。