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猛暑に食べたいアイスクリーム=サンパウロで評判のソルヴェテリアは?

ニッケイ新聞 2014年2月14日

北半球ではバレンタイン・デーということで、とりわけ日本ではチョコレートの季節でもある。だが、その習慣がなく、加えて厳しい暑さを向かえるブラジルではアイスクリームやアイスキャンデーが必需品だ。特に今年の夏は記録破りの猛暑が続いているのでなおさらだ。

ブラジルの場合、アイスクリームは1年通して非常に人気が高く、特に夏は南米の国らしく、マンゴーやレモン、パイナップルのアイスキャンデーの季節でもある。スーパーやパダリア(パン屋)に行けば、安価でおいしいアイスキャンデーが食べられる。

だが、もともとイタリア移民の多いサンパウロ市では、イタリアン・ジェラート型のアイスクリームが人気があり、菓子メーカーが大量生産するのとは違った独自のソルヴェテリア(アイスクリーム屋)を構えるところも少なくない。

そこで今回は、そんなサンパウロで今人気のソルヴェテリアを紹介することにしよう。

最初は、西部ピニェイロスにある「フリーダ&ミーナ」。この店は、サンパウロのグルメ本の「ソルヴェテリア」の部門でトップに選ばれる常連店だ。とりわけクリーミーであることに定評がある、イタリアン・ジェラート・スタイルの人気店だ。

その「フリーダ&ミーナ」に今、迫ろうとしているのが「バチオ・ディ・ラッテ」だ。ショー・ウインドーから見える、容器から波のようにあふれ出る芸術的外観のアイスクリームが話題を呼び、西部に昨年オープンした高級ショッピング・センター、「ショッピングJKイグアテミ」に出店した際、連日長蛇の列ができ、話題を呼んだ。この店は中央部のパウリスタや南部のモエマなど、繁華街に支店が出されている。

また、西部ジャルジン・パウリスタにできた「ディレット」も人気だ。「イタリア移民の手作りアイス」をテーマにした高級感あるディレットのクリーミーなアイスクリームはスーパーやパダリアでも販売され、今やブラジルのアイスクリーム市場のシェアでも世界企業のハーゲン・ダッツに並ぶ勢いとなっているが、このメーカーも、自前のソルヴェテリアを西部ジャルジン・パウリスタに作り、好評を博している。

このように、イタリアン・スタイルが全盛のサンパウロのソルヴェテリアの中で異色の存在として注目されるのが「コールド・ストーン」だ。この店はもう日本でもかなり展開されているアメリカのチェーン店だが、ブラジルでも2年前に進出し、昨年にサンパウロ1号店がモエマに出来たばかりだ。店員が歌い踊りながら顧客のリクエストに応じたアイスをコーディネイトするスタイルで、アメリカでは大手のこの店がブラジルでどこまで通用するかも見ものだ。

その他、東部タトゥアペで高い人気を誇る「マルコ・ポーロ・ジェラテリア」、北部サンタナの「メキシコ発アイス」を売りにした「ロス・エルマーノス」、モエマで「アルゼンチン発アイス」を売りにしたフレッド、西部イタイン・ビビでイタリア帰りの夫婦が運営する「クレメリア・ヴィエナ」などが注目されている。(13日付エスタード紙サイト、ヴェージャ誌サイトの特集記事より)