ニッケイ新聞 2014年2月15日
ブラジル最南端のリオ・グランデ・ド・スール州都ポルト・アレグレ。ここの市民が、W杯向けに整備が進められる都市交通インフラの恩恵を受けられるのは、大会が終わってからのことになりそうだ。
2010年に決まった10の工事案件のうち、大会までに終了するのはたった1件とみられており、市もそれを認めている。残りの工事は今年後半、あるいは来年、終了することになるという。
予定通りに工事が終わると見られているのは、5試合が行われるベイラ・リオスタジアム(建設中)の周辺道路。試合会場への簡便なアクセスを整えることが、FIFA(国際サッカー連盟)が最も要求することだからだ。
2010年1月時点での全工事の予算は5億2490万レだったのが、昨年4月に見直され、8億8790万レにまで膨れ上がっている。
この実に70%増という結果に関して、市は「時間の経過とともにプロジェクトに変更や改善を加えた結果。増えた分は市が負担する」と説明している。
全体的な遅れを受け、全ての案件は既にW杯向けのインフラ整備プロジェクトのリストからは外され、連邦政府の経済活性化計画(PAC)の工事となった。それによって、市は工事の予算が保証され、工期の延期も認められたことになる。市は完成時期について、「連邦政府とともに今後確定していく」としている。
そのベイラ・リオスタジアムの周辺道路は今年5月に完成予定だという。既にある大通りを二車線にし、バス専用レーンも造る計画だ。昨年12月時点で全体の80%が完成しているという。(13年12月11日付G1サイトより)