「慶應義塾ニューヨーク学院」(米国NY)の野津将史学院長が当地での入学説明会のため来伯し、挨拶のため13日に来社した。
同校は1990年、企業の駐在員子弟など、在米日本人子弟を主な受け入れ対象として開校した。現在は日本を含む約30カ国に所在する学校から生徒が入学、そのうち約9割が敷地内の寮で生活する。
中学3年生から高校3年生までの年代が所属する4年生学校で、英語を母国語とする教員も多数在籍し、授業の約4割は英語。規定の卒業要件を満たせば、全ての生徒が慶應大学に進学できる。 米国の高校卒業資格も取得できるため、現地の大学への進学も可能。野津学院長によれば、現在同学院で学ぶブラジルの学校出身者は「4、5人程度」だという。
初来伯となった野津学院長は「ご両親の勤務地がどこになろうとも、入寮することで転勤に左右されない学校生活を送れるのが本校の魅力のひとつ。様々な地域から多様な背景を持った人材を掘り起こしたい」と意気込みを語った。
14日にサンパウロ日本人学校で入学説明会を合わせた講演会を行い、本日(15日)午前10時からは、サンパウロ市のブラジル日本語センター(Rua Manuel de Paiva, 45, Paraiso)で説明会を開く。
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本面で紹介している慶應ニューヨーク学院について、昨年8月1日付の『週刊文春』は「〃チャイルドフライト〃に群がる富裕層 NYから慶応大学に100%進学!」のタイトルのもと「国内の慶應付属校に比べ試験が簡単で入学しやすいため、〃慶應ブランド〃を求める富裕層子弟の入学希望が急増している」という旨の記事を掲載。これについて野津学院長に聞くと、「実際に在学中の生徒の4割が日本から来ているが、文春の取り上げ方には、やはり誇張がある。そもそも私に取材依頼はなかったですし…」と少々呆れ顔。ちなみに、学院長個人の意見としては「多様な背景を持った生徒をより多く受け入れるためにも、日本以外の学校出身者の比率をもう少し上げたい」とのこと。関心のある方はぜひ同校HP(http://www.keio.edu/)まで。