自国開催のワールドカップまであと4カ月。そのタイミングでフォーリャ紙は、1994年から2002年の4大会でW杯に出場し、2度の優勝(94、02年)に輝いた、ブラジル・サッカー史に残る右サイドバック、カフーにインタビューした。
まずカフーは、4度W杯に出場しながら自国開催大会には縁がなかったことに対し、「そりゃ、選手として出たくなかったと言えば嘘になるけど、今の選手に嫉妬はしない。彼らが良い機会を持てて嬉しいよ」と語った。
さらに、選手時代の2度のW杯優勝の秘訣を「まず才能があること。そして、その才能のもとに目標を立てること。誰が良い選手かは重要じゃない。1人では勝てないからね」とした。
現在のセレソンに関しては、「今のチームにはネイマールという、ブラジルだけじゃなく世界のサッカーの手本になる選手がいる。でも、彼に頼り過ぎないようにしないといけない」と分析した。
その上で今のセレソンと彼が優勝を共にしたセレソンを比較し、「ひとりひとりの能力で比べたら、僕らの時の方が少しだけ上だ。僕らの時はいろんなことができる選手がいたからね」といい、今の選手に足りないのは「経験」だと語った。
だがカフーは「自国で応援してくれる人の力が経験不足を補ってあまりあることがあるんだ」と語り、仮に自身が監督でもカカーやロナウジーニョといった02年の優勝メンバーを招集するかどうかはわからないとした。そして「コンフェデ杯での優勝は予想していたけど、決勝であの強豪スペインに3―0で圧勝するなんて予想出来なかった。ブラジルというチームにはそういうときに最高の姿を披露できる力があるんだ」と語った。
今度のW杯で「ブラジルの優勝を脅かすのは?」との問いには「出場している全てのチーム」と答え、さらに「優勝経験の多いチームほど手強い」と語った。カフーは直接名前を言わなかったが、「3回とか4回優勝している国があるだろ」とドイツやイタリアのことをにおわせた。そして、「経験」という点で、02年の優勝を体験している、現セレソン監督のフェリポン氏の存在は大きいとした。
そして、工事やインフラなど、準備に関する諸問題に関しては「もちろん遅れは心配だ。みんな100%のものを求めているからね。でも、なりうる限り最高のものになると思うよ」と語って締めくくった。(18日付フォーリャ紙より)