2014年に入ってはじめてとなる大統領選挙に関する世論調査が行なわれ、現在仮に投票が行われた場合は、ジウマ大統領(労働者党・PT)が一次投票で勝利を収めるであろうとの結果が出た。だが、その一方でジウマ政権への支持率は落ちており、まだ完全に楽観できるものではない。19日付伯字紙が報じている。
今回のデータは、全国運輸連盟(CNT)が調査団体のMDAと共同で行ったもので、9~14日にかけて24州137都市の2千人を対象に行なわれたものだ。
それによると「誰に投票するか」で1位になったのはジウマ現大統領で43・7%。同団体の前回調査時(11月)の43・5%から僅かに増えた。続いて2位になったのはアエシオ・ネーヴェス氏(民主社会党・PSDB)だが、こちらは前回の19・3%から17%へ数字を落とした。3位に入ったのはエドゥアルド・カンポス氏(ブラジル社会党・PSB)で、こちらは前回の9・5%から9・9%へと数字を上げた。
だが、アエシオ氏とカンポス氏の数字を足してもジウマ氏には及ばないため、もし現時点で投票が行われるならば、ジウマ氏が決選投票を待たずして勝利することになる。
一方、PSBからの候補をカンポス氏からマリーナ・シウヴァ氏に変えた場合は、1位がジウマ氏であることは変わらないが、40・7%と数字は落ち、続いてマリーナ氏が20・6%、アエシオ氏が15・1%になっている。だが、マリーナ氏の数字も前回の22・6%から落ち、同氏が出馬した場合でも、ジウマ氏が一次投票で勝利する公算となる。
また、決選投票を想定した場合、「ジウマ氏対マリーナ氏」の場合は44・6%対26・6%、「ジウマ氏対アエシオ氏」の場合は46・6%対23・4%、「ジウマ氏対カンポス氏」の場合は48・6%対18%でいずれもジウマ氏が勝利するという結果が出た。今回の決選投票のシミュレーションで唯一得票パーセンテージをあげたのはカンポス氏だった。
だが、ジウマ大統領にとって、今回の調査は必ずしも安心できるものでもない。同時に行なわれたジウマ政権に対する質問では、「支持する」が前回11月の調査時の39%から36・4%に落ち、「支持しない」が22・7%から24・8%へ上がった。また、ジウマ大統領本人に対しても「支持する」が58・8%から55%に落ち、逆に「支持しない」が38・9%から41%に上がっている。
今回の結果は、ジウマ政権が昨年6月の全国規模でのマニフェスタソンで落ちた支持率をまだ回復できていないことを示している。同調査のマニフェスタソン直前の調査では同政権への支持率は60%近くあり、不支持は10%前後に過ぎなかった。
また、今回の大統領選でのアンケートでは白票が20%あり、未知数な要素が多いため、今後の展開次第で様相が変わる可能性を含んでいる。