ニッケイ新聞 2014年2月20日
川西町の原田町長は「ダリアの管理は本当に難しい。こちらの方々の貢献は計り知れない」と感慨深げに語った。植え付け指導を行う武吉さんは「球根を小分けする時のハサミの入れる箇所によって、開花の程度が変わってしまう」とコツを明かす。管理する奥野さんは後継者がおらず、「辞めないでと頼まれている」とも。開園20年経ったのだから世代交代は必然だろう。ダリアだけでなく、人材も育てるべき時代になった。「こんなに暑くて雨が降らない気候は開園以来初めて」と不安になるほど今年は酷な環境だそう。今はちらほら開花が見られる程度だったが、今年の出来はいかに。
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19日付朝日新聞電子版で、来年8月にサンパウロ市で開催される技能五輪の「造園」で出場をめざす愛知県の高校生、タナカ理恵子さんについて報じられていた。「14年前に訪れたことがある父の祖国で、成長した姿を見せたい」「サンパウロにいる祖母に会う」ことを励みに練習をがんばっているとコメントも。中学時代に見学して造園に興味をもったという。「日本庭園」との言葉が世界に知られているように、造園は日本の伝統文化のひとつだ。世界のトップレベルの技術を競う大会に、日本を代表して日系子弟が出場するという夢は、当地コロニアにとっても同じでは?