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〃道のカーニバル〃始まる=9日まで、24チームがお祭り騒ぎ=サンパウロ市の繁華街で

ニッケイ新聞 2014年2月22日

サンバの強烈なリズムに激しいダンスで、世界的に有名なブラジルのカーニバル。その国民的な祭典が間近に迫り、繁華街として知られるサンパウロ市西部のビラ・マダレーナ区では22日から3月9日まで、「道のカーニバル」(Carnaval de rua)が通りを埋め尽くす。

カーニバルと言えばリオが最も有名だが、ブラジル各地で特色ある伝統的なカーニバルが繰り広げられる。リオやサンパウロのカーニバルでは多数のサンバチームが、歴史や伝説、物語などをもとに華やかな演出や衣装、踊りを競う。

サンパウロに限って言えば、世界の観光客が集まるのはサンボードロモと呼ばれる特設サンバ会場だが、22日から始まる同区の道のカーニバルは、少なくとも区の7ブロックを〃占拠〃し、少なくとも24のグループが「フォリオンエス」(folioes、お祭り騒ぎ)を繰り広げる。

サンパウロ市は、このイベントに今週末だけで4~5万人が集まると見積もる。参加を正式に表明している24グループのうち、22日に行進するのは7グループ。通りに立ち並ぶバールもバンドを呼んで騒ぎを盛り上げ、登録していないグループも飛び入りで参加することが見込まれている。

しかし、地元住民にとっては騒音や道路の封鎖など生活に影響するもので、頭が痛いイベントでもある。地元の住民協会の女性は「(イベントの間は)ここから誰もいなくなる」と懸念する。

「カーニバルが好きとか嫌いとか、そういう問題じゃない。この地区にはイベントを収容するだけのキャパがない。昨年は、住民が自由に道を行き来する権利が完全に無視された」と憤る。

「文化的なイベントで尊重もしているが…」とこぼす、同地区に15年住むイギリス人男性は「区役所の人と会議も開いたが、イベントの詳細はグループによって全て決められていた。時間や道程を提案する機会はもうなかった」と、行政やイベント主催者と住民側との対話不足を強調する。

しかし、これとは正反対の主張をするのが、グループ「Nois Trupica Mais Nao Cai」の男性メンバーだ。「昨年よりももっと規律のあるお祭りになる」と言う。「住民と行政、サンバグループとの対話はずいぶん改善した。たくさん会合を持って、建設的な提案が出たよ」

この男性によれば、サンバグループは住民に対してパレードの道程や時間帯を周知し、ゴミの散乱を防ぐために収集業者と契約しているグループもあるという。

市役所は住民の安全や秩序維持のため、交通指導やパトロール、違法商売の規制、イベント後の清掃などの実施を約束している。(21日付フォーリャ紙より)