ニッケイ新聞 2014年2月22日
W杯向け企画として、日本でプレーしたブラジル人サッカー選手への取材を進めている。往年の名選手らと話す中で、創世記のJリーグがいかに華々しいブラジル人スターで彩られていたかを再認識した。
ジーコに始まり、セレソン主将のドゥンガなど、極東のサッカー後進国には少々眩し過ぎる名前が並んだのは俄かに信じ難い。反対に、そういった選手を呼ばなければ興業として成り立たない側面もあったと思う。
現在のJリーグには往時ほど多く有名選手はいないが、取材した彼らは「Jのレベルの向上は著しい」と口を揃える。外国人スターの減少はサッカー文化の定着、日本人選手のレベル向上の裏返しともとれる。
今回の日本代表も、初めての帰化選手のいないW杯となりそうだ。ブラジル人選手に支えられたプロ化から20年を迎え、成長した日本サッカーがブラジルの地でどんなプレーを見せるのか。今から楽しみだ。(酒)