2月28日と1日の2夜、サンパウロ市北部アニェンビのサンボードロモでスペシャル・グループによるカーニバルのパレードが行われた。1~3日付伯字紙が報じている。
今年は1~2月の猛暑と小雨で水不足に悩むサンパウロ州だが、初日のパレードは激しい雨に見舞われる中で行われた。
初日に高評価を得たのはローザス・デ・オウロ、ドラゴンエス・ダ・レアル、ヴァイ・ヴァイの三つだった。昨年準優勝のローザスは「忘れられない」をテーマに、人生を「子供」「青春」「円熟期」に分けて表現。伝説のレーサー、アイルトン・セナや、シャクリーニャ、デルシー・ゴンサウヴェスといったブラジル芸能史に残るスターたちをイメージしたキャラクターが登場した。
ドラゴンエスは昨年のリオのカーニバルを制したカルナヴァレスコ、ローザ・マガリャンエスの舞台演出により、70~80年代にオマージュを捧げるテーマでパレードを行った。同時代を五つのテーマに分けて表現したが、特にロックバンドのKissのファンタジアは話題を呼んだ。
ヴァイ・ヴァイはサンパウロ州の高原都市パウリニアの市制50周年を記念したパレードを行い、高さ10メートルを超える巨大な操り人形を乗せた山車で注目を集めた。
2日目は午後、降雨を見たものの、パレードの最中は、初日とは一転して良好なコンディションで行われた。2日目に評判の高かったエスコーラはガヴィオンエス・ダ・フィエル、モシダーデ・アレグレ、インペリオ・デ・カーザ・ヴェルデだった。コリンチャンス応援団が母体のガヴィオンエスは2002年のW杯優勝の立役者ロナウドがテーマで、ロナウド本人も最後の山車に姿を現した。ロナウドは同エスコーラが4年前に行ったコリンチャンス創設100周年に捧げたパレードで登場しているが、「また戻って来れて嬉しい」と感激していた。
3年連続優勝を狙うモシダーデは3500人が参加し、見事に息の合った振り付けで観衆を魅了した。「人種や宗教などの枠を超え、みんなで喜びを分かち合おう」というテーマも好評だった。
05~06年の連覇以来振るわなかったカーザ・ヴェルデは、環境問題をテーマにしたパレードで高評価を得た。自然の構成要素を土、火、水、空気の四つに分けた山車や各要素をイメージした衣装も評判だった。
サンパウロ市カーニバルのスペシャル・グループの結果は4日午後、アニェンビのサンボードロモで発表される。