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観光名所にもゴミの山=リオの清掃夫300人解雇?

ニッケイ新聞 2014年3月6日
リオ市内に山積するゴミの山(Tania Rego/ Agencia Brasil)

リオ市内に山積するゴミの山(Tania Rego/ Agencia Brasil)

【既報関連】清掃夫らのストで市内各所にゴミの山が出来たリオデジャネイロ市では、5日になってもストが収集せず、絵葉書にもなるオルカなどの観光名所も含むセントロ(中央部)や南部など、ゴミで汚れた街並みが広がっている。

清掃夫のストは、労働裁判所の違法判断も奏功せず、1日の市役所前での抗議行動以後、止む気配を見せていない。ストに参加している清掃夫達はカーニバルのパレードに混じって市内を回り、市役所が自分達の要望を尊重してくれない事などに対する不満を訴え続けている。

これに対し、市役所と契約した清掃会社(Columrb)は、仕事をしに来ない清掃夫300人を解雇すると宣告。数カ月前行った採用試験合格者を順次採用して派遣し、7日までに正常な状態に戻すとしている。

事態がますます悪化するのを見たリオ州労働裁判所は5日、清掃夫らの組合に即座に業務に復帰するよう命じ、命令に従わない場合は1日5万レアルの罰金を科す事を決めた。清掃会社側は、労働裁判所がストに参加していない清掃夫の解雇を禁じたという。

これに対し組合側は、ストに参加していない清掃夫も解雇すると脅されており、仕事をしに行っても会社が仕事をさせないと反論している。

会社側は、15の部署は正常に機能しているが11は部分的に機能するのみ、七つは完全に機能を停止しているという。

会社側は4月からの初任給を874・79レアルとし、40%の補助を加える事で実質賃金を月額1224・70レアルとする事と1・68%の上乗せも保障したが、スト参加者は、給与そのものを803レアルから1200レアルに引き上げた上で、残業手当その他の報奨金の支払いも求めている。

市民達の中からは、恒例のカーニバルでこれだけの騒ぎになるのなら、ワールドカップやオリンピックではどんな状態になるのかと懸念する声が上がってきている。(5日付G1サイト、フォトスプブリカスなどより)