英国「エコノミスト」誌の調査部門、エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)発表の世界で生活費が高い都市ランキングで、サンパウロ市とリオデジャネイロ市のランキングが後退した。
この調査は年2回行われ、世界93カ国の140都市で調べたサービスや製品価格(食料品、衣料品、日用品、家賃、教育費など160種)を、ニューヨーク市での価格と比較してランキングを決めている。
それによると、サンパウロは前回調査の43位から57位に、リオデジャネイロ市は61位から77位に、各々後退した。それでも、サンパウロはラテンアメリカでは最も生活費が高い都市の一つで、カラカスには及ばなかったものの、メキシコのメキシコシティー、コロンビアのボゴタと同順位だった。ラテンアメリカ地区で最も生活費が安いと判断されたのは、パナマのパナマ市だった。
一方、生活費が高い都市上位5市は、シンガポール、パリ(フランス)、オスロ(ノルウェー)、チューリッヒ(スイス)、シドニー(オーストラリア)で、6位はベネズエラのカラカス、スイスのジュネーブ、オーストラリアのメルボルン、東京の4市が分け合った。10位はデンマークのコペンハーゲンとなっている。
従来は18位だったシンガポールが1位に躍り上がったのは、通貨価値が上がると共に、車の購入費などの物価も上昇したためで、公共交通費はニューヨークの3倍に相当すると判断された。同市は、燃料や水を始め、大半のしなのの供給を外国に頼っているため、通貨価値の変化などの影響を受けやすい。
サンパウロやリオデジャネイロの場合はドル高レアル安などの要因が生活費の低下に繋がった。
なお、生活費が安い都市の筆頭はインドのムンバイで、以下、パキスタンのカラチ、インドのニューデリーと続いている。(5日付エスタード紙などより)
サンパウロとリオ後退=生活費高い都市ランキング
ニッケイ新聞 2014年3月6日