ニッケイ新聞 2014年3月7日
パナソニックの勢いは本物か――。先月末からMG州工場で洗濯機の生産・出荷を開始した。「そこにあるのは喜びか、それとも気を引き締める思いか」という問いに対し、村上廣高社長は「一区切りを終え、新たに出発するという覚悟の気持ち」と穏やかな表情でそう答えた。〃覚悟〃とは言いつつも、冷蔵庫での手ごたえからか、勝算がうかがえた一幕だ。
市場展開に対しては確かな品質差、技術力をもって挑む。その一つのキーワードがエコだ。報道陣向けに用意された工場内の写真は木製USBメモリーに内蔵され、配布されたボールペンも古紙利用品と、エコイメージの徹底に余念がない。
エコ意識がどれだけ一般消費者に理解されるかが成功の鍵だろう。ある程度、豊かな生活が広く行き渡らないとそんな余裕は出てこない気もする。近い将来にそうなってほしいと思うが…。(祐)