リオデジャネイロ市のエドゥアルド・パエス市長が、ゴミのポイ捨てを禁じた同市条例違反の疑いで、157レアルの罰金を科せられた。
同市の清掃などを担当するComlurbが7日に発表したところによると、罰金はパエス市長自らの要請で科せられたもので、市長はこの罰金を4月10日までに支払わなければならない。
市長が自らに罰金を科すよう要請したのは、同市西部セペチバの路上で2月15日に開催された政治集会の最中、果物らしきものを食べていた同市長が食べカスを2度投げた様子を映したビデオがインターネット上で流れたためだ。
RJTVが放映したビデオの画面下部には「市長の罰金はどこ?」とのテロップも組み込まれていたが、市役所側は「パエス市長はゴミを床に投げ捨てる習慣を撲滅しようと努めてきており、市長自らがゴミのポイ捨てを行なう事はない」と弁明。「市長は詳細を覚えていないが、市長が果物のカスを投げたのは、少し離れたところにあるゴミ箱を狙ったか、側近の誰かに適切な場所に捨ててもらうためだった可能性がある」とも発言していた。
最終的には市長が自らに罰金を科すように要請し、誤解を招くような行動をとった事を謝罪するという結末を招いたビデオは、元リオ州知事のアントニイ・ガロチーニョ氏の娘で同州議員のクラリッサ・ガロチーニョ氏の秘書室長を務めるアレックス・カステラル氏がネットにあげたものだという。
市長自ら罰金をと願う原因となった市条例は、タバコの吸殻など空き缶程度の大きさまでのゴミを投げ捨てたら157レアル、1立方メートルまでのゴミなら392レアル、それ以上だと980レアルの罰金を科すというもので、瓦礫などの大量のゴミの場合は3千レアルまでの罰金が科される可能性もある。
清掃夫のストなどで路上にゴミがあふれかえっている今は、ポイ捨てを摘発する人もいないかもしれないが、リオ市の住民や当地への旅行者で罰金を避けたい人は、ゴミは持ち帰る、ゴミ箱にきちんと捨てるなどの配慮をお忘れなく。(7日付G1サイトなどより)