ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | サンパウロ市=ブラス周辺で4人刺殺=19歳青年が殺害を自供

サンパウロ市=ブラス周辺で4人刺殺=19歳青年が殺害を自供

ニッケイ新聞 2014年3月8日

 5日夜に殺人容疑で逮捕された容疑者が、サンパウロ市中央部ブラス区で4人を殺害していたことが判明した。7日付伯字紙が報じている。

 逮捕されたのは運搬作業員のアイルトン・イザイアス・ダ・シウヴァ容疑者(19)で、6日の市警の殺人課の取り調べで殺害を自供した。

 同容疑者が自白した犯行は、2月23日から今月2日に行なわれた。最初の被害者はミレール通りで殺されたサクソフォン奏者のアイスラン・ダンタスさん(35)で、イザイアス容疑者と恋人がバールで出会ったダンタスさんとフェスタに行く途中、共謀してダンタスさんの携帯電話を盗もうとしたため、気づいた被害者が恋人を殴ったことで腹を立て、ナイフで何度も刺して殺した。

 2人目の犠牲者は同じく2月23日にジョアキン・ナブコ通りで刺殺された販売員バルテル・トーレスさん(46)で、同容疑者によると、ある人物から200レアルを受け取り、頼まれて殺害したという。

 3人目の犠牲者は2月28日にコロネル・トランコーゾ通りで刺殺された推定50歳の男性で、路上生活者と見られている。これも頼まれての殺害だったという。

 4人目の犠牲者は今月2日、コンセリェイロ・ベリサーリオ通りで殺されたロドリゴ・アギアルさん(32)で、同容疑者によると、女装していたアギアルさんに言い寄られたため、正当防衛のために殺したという。

 市警は、5日に入った目撃者と見られる人からの匿名通告に基づいて同容疑者を逮捕した。犯行の手口は4件とも似ており、殺人容疑で取調べ中も反省の色は見られなかった。サンパウロ州地裁は6日、同容疑者を留置場へ収監するよう命じたが、同容疑者は取調室を出る際も微笑んでいた。

 イザイアス容疑者はペルナンブコ州イナジャー市の出身で5カ月前に来聖し、衣服製造会社で運搬員として働いていた。同僚は同容疑者の逮捕に驚いていたが、近隣住民は「おかしなところがあった」と語っている。