ニッケイ新聞 2014年3月11日
2年に一度巡りくる頭の痛い時期。考える事は各人違う筈だが、コラム子の場合は選挙戦がその一つ▼選挙権がない分、売名行為などに敏感になるのかもしれない。大統領選に関しては、昨年前半、新党設立に横槍が入り始めた時や抗議行動激化以来、新聞などにも頻繁に選挙対策としてとか選挙前に云々と書かれているのが何とも目障りだし、「票を稼ぐための政策」という考え方にも腹が立つ▼最近も7日付エスタード紙が、ミナス州では、ジウマ大統領所属の労働者党(PT)と大統領選に出馬予定のアエシオ上議が党首を務める民主社会党(PSDB)が、得票目的で州内の市への機械贈呈合戦中と報道。9日付フォーリャ紙も、PT知事候補らが連邦政府の経済活性化計画に基づく機械贈呈式に便乗してアピール中と報じた。ある民主運動党(PMDB)所属市長は「身近にいて市を助けてくれた」との理由で、知事選ではPT候補に投票と公言している▼本当に必要な機械が届けられる事には、何の異存もなく、遅きに失したと思う時もある。だが、国民の税金で購入、贈呈された機械なのに、市町村の必要度が低く、それを受け取っても使いこなせる人材が養成されていない、当初の条件を無視した貸し出しや、機械がさび付いているといった実態は認め難い▼票稼ぎのための政策の結果ではなく、「国民や地域の必要に応えようとした結果の再選を」と願うのはきれい事すぎるだろうか? 選挙委員会が認めた運動期間前に選挙運動を行なってもせいぜい罰金という現実も頭が痛い。延々と続く選挙演説や道に散らかるチラシ、ポスターが頭痛の種となり始める時期が4カ月でやってくる。(み)