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カンポス=ジウマを名指しで批判=「あと4年も我慢できない」=指導者の資質を問題視=自身の選挙展開に自信も

ニッケイ新聞 2014年3月12日

10月の大統領選挙への出馬が有力視されているエドゥアルド・カンポス氏(ブラジル社会党・PSB)が8日と10日の2日に、ジウマ大統領をはじめて名指しで批判した。11日付伯字紙が報じている。

8日のカンポス氏の発言は、同氏が知事をつとめるペルナンブーコ州のナザレー・デ・マタ市で開かれたPSB主導のイベントで行なわれた。そこには同氏の後任の知事候補のパウロ・カマロ氏(PSB)、副知事候補のラウル・エンリ氏(民主運動党・PMDB)、連邦政府の前国家統合相で同州の上院選に立候補するベゼーラ・コエーリョ氏(PSB)がいたという。

その席でカンポス氏は「あと4年、ジウマが大統領なんてブラジルは我慢できない」と、ジウマ氏の名前をはじめて出して現政権を批判した。さらに「民主的な対話も人の話を聞く度量も、リーダーに必要な忍耐力もない」と続き、「〃すべてのことがわかっている〃などと思っている本人が何もわかっていない」とジウマ氏を切り捨てた。

一方、この会合でカンポス氏は、ルーラ前大統領に関しては「このペルナンブーコ州の干ばつと飢餓の中を育ち、労組のリーダーとなり、博識さと寛容さを持ってついにはこの国にかつてない経済成長をもたらした」と褒め称えている。

さらにカンポス氏は、現在の自身の大統領選支持率が12%であることに触れ、「私が2006年にペルナンブーコ州知事選に出たときは当初4%の支持率だったのに当選した。そして今や私は州民77%の支持を受ける知事となった」と語り、「現在も私の全国的な認知率は35%にすぎない」と今後の伸び代に自信を見せていた。

また、カンポス氏は10日、サンパウロ市で行なわれたサンパウロ州商業協会の講演会で「大統領選出馬を2018年まで待つことも出来たが、国はあと4年も待てない状態だ」と8日の発言を繰り返した。

さらにカンポス氏はジウマ氏に対して「国民は皆、ジウマ氏を連邦共和国大統領として尊敬しているが、選挙キャンペーンの際は大統領であっても討論から逃げることはできない」と批判した。これは、PSBが先週行なった会議の席で、ジウマ大統領が選挙期間中の討論を一切避けようとしている、という情報を得たことで生じた批判だ。

それを受け、「それはジウマ大統領の事前の支持率が高いから討論を必要としないという意味か」と観客から質問が上がったが、カンポス氏は「私は知事のときに8割近い州民の支持率を得たが、討論には全て応じてきた」と答えた。

カンポス氏は現在のジウマ政権の政党連立に関しても、「選挙の際の政見放送の時間欲しさに大臣職を与えているだけ」と批判した。これに関しては「あなたも州政府で同様の連立政権を組んでいるではないか」との質問が飛んだが、カンポス氏は「私の場合はひとつの目標があって、それに添った党だけに限定しており、根本的に異なるものだ」と答えている。

また、「現政権はブラジルが直面する経済的な問題を明らかにせず、隠れたところで解決しようとしている」とも批判した。