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無人飛行機でコカイン=サンパウロ州の刑務所で

ニッケイ新聞 2014年3月13日

 ブラジルの刑務所は、監査のたびに携帯電話が見つかったり、刑務所内で麻薬が売買されたりする例があるが、サンパウロ州サンジョゼ・ドス・カンポスにある刑務所では、無人飛行機でコカインを届けるという新手の配達例が見つかった。

 サンジョゼの刑務所職員がリモコン操作の小型ヘリを確認したのは7日の午前10時20分頃。高い所から監視していた職員は、小型ヘリが小さな包みを落とした事や、収監者の一団が自分達の注文した品を取りに走る様子を確認。刑務所職員らは直ちに落下地点に急行し、収監者達の手から麻薬を回収した。

 回収されたコカインは犯罪研究所に送られたが、8日の時点では、小型ヘリを操縦していた人物や小型ヘリがどこへ飛び去ったかはわかっていない。

 サンパウロ州の刑務所管理局は、コカインが届けられた未決囚の収監所への家族らの訪問受付を一時的に中止したが、刑務所の監査官達は、誰がコカインを注文して届けさせたかを調査中だ。

 今回の麻薬配達では無人の小型ヘリが使われたが、これまでに見つかったものとしては、ハトや猫に携帯電話をくくりつけて届けようとした例や、カツラをかぶって携帯電話や麻薬をもちこもうとした例などがある。

 軍警が使うヘリコプターをまねた塗装をし、犯罪組織のリーダー達を脱出させようという計画が事前に発覚して事なきを得たりしたばかりのサンパウロ州保安局や刑務所管理局にとって、新たな対策を必要とする物件がまた増えたようだ。(9日付フォーリャ紙より)