昨年1年間に本が100万部も刊行され、『聖経』は1969年から昨年末までに延べ690万部を発行――生長の家ブラジル伝道本部(村上真理枝理事長)は9日に伝道本部で立教85周年記念日と総裁法燈継承記念式典を、翌10日にサンパウロ州議会で「生長の家の日」公式式典を行い、その中で同数字が公表され、教えが広まっていることが伺われた。
約700人が伝道本部に集まった9日は、最初に流されたビデオでは『谷口雅春総裁は人類を救済する拠点として神はブラジルを選ばれたと言われた』との歴史が語られた。村上理事長は挨拶の中で、本部の雑誌が昨年1年間に590万部発行、ラジオ番組は2353時間も放送された等と紹介し、「全ては谷口雅春総裁が1930年3月1日に始めた運動から広まった」と語ると大きな拍手が湧いた。
2016年までの伝道本部理事会の任命も行われた。まず宮裏準治ラ米教化総長から村上理事長に再任の任命状が渡された。次に同理事長から寺前継雄さんら2副理事長、14理事らに信任状が渡された。
来賓の大田慶子連邦下議は「私の家族が一番大変だった時、生長の家の教えが救ってくれた」と感謝した。続いて宮裏ラ米教化総長が記念講演し、長崎の聖地で行われた記念式典の様子を説明し、時代に対応していくあり方を説いた。
参加者の杉山エレナさん(70、二世)は「子供が1歳半の時に小児ぜんそくに罹ったが、『生命の実相』を読んだら治った。それから35年以上信仰している」と語り、「どんな宗教の人も受け入れ、人類全体の救済を考えているのが良い。今日はその85周年を祝いたい」とほほ笑んだ。島ノ江弘子さん(68、二世)も息子の良雄さんが、青年会長に就任したことを喜んだ。
翌10日のサンパウロ州議会の公式式典には約300人が集まった。1998年に「生長の家の日」制定を提案した下本八郎州議(当時)は「日々の小さな態度の差が人生に違いを生み、実りある結果をもたらす。この教えは州民全体に役に立つと思い、制定を思い立った」と説明した。
村上理事長は、谷口雅春総裁が1973年に来伯した際、記者会見の席上、ジャーナリストを祝福し「文章を通して社会を光明化する重要な使命がある」と語ったことを振り返り、リオの抗議行動中に死亡したカメラマン、サンチアゴ・アンドラデさんに全員で黙とうを捧げた。
式典会長を務めた羽藤ジョージ州議は「ウクライナ、シリアなど紛争が絶えない世界に、平和をもたらす活動として生長の家は重要。ブラジル最大の州議会において、サンパウロ州民と共にこの日を祝いたい」と語り、使命行進曲を合唱し散会となった。なお、日本語一般講演会(入場無料)は毎週水曜日午後1時から伝道本部大講堂(Av. Eng. Armando de Arruda Pereira, 1266)で行われている。