ニッケイ新聞 2014年3月14日
ロンドリーナ文化体育協会(ACEL)の創立から関わる江頭美(みよし)さん(79、二世)に昨年11月、パラナ州ロンドリーナ市から名誉市民権が贈られた。
1935年サンパウロ州リンス市生まれ。1歳で同州ローランジア市へ移住し、密林の中パウミットの小屋に住んでいた。「10歳まで裸足で過ごした」など過酷な生活を強いられたと語る。
13歳でロンドリーナに移り見真塾に通い、クリチバの大学で経済学を学んだ。学生時代から金融企業の立ち上げや再編に関わった。
卒業後は、連邦下議だった上野アントニオ氏(故人)と共に、ニッケイパラセホテルの創業にも協力。ACEL設立を主導し「仕事に地域に、愛情を持って取り組むという姿勢を持って励んだ」と振り返る。
ロ市と西宮市の姉妹都市締結(77年)にも貢献し、約30年間、窓口となり関係を取り持った。80年代にはパラナ医療福祉老人文化教育事業に携わり予防医療チームをまとめ、自家用車で10年間、州内をくまなく回ったこともある。
今回の知らせに「『生きた仕事に取り組め。そこから種が芽生える』という父の教えを体現できた」と喜んだ。