2013年末現在、サンパウロ州内の主要空港中、最も多くの地域と繋がる空港はカンピーナス市のヴィラコッポス空港となった。
同空港から発着する路線は、州都以外の地方都市空港31を含む全国57の空港に繋がり、地方都市21を含む48空港と繋がるグアルーリョス市(クンビッカ)や、地方都市9を含む27空港と繋がるサンパウロ市(コンゴーニャス)を上回った。ブラジリアは、地方都市14を含む41空港を繋いでいるが、ここもカンピーナス市には及ばない。
これは、TAMによるパンタナル航空買収と、アズルによるTrip買収などで、サンパウロ州内内陸部にある空港への便など、グアルーリョス市からの発着便の一部がカンピーナス市に移動したため。
アズル社の便を2012年と2013年で比較した場合、全国で1週間に発着する便数は、11402便から11532便に1%増えただけだったが、その内の177便はカンピーナスでの増加分(2023便から2200便に9%増)、188便はグアルーリョスでの増加分(272便から460便に69%増)だ。
2013年は、アズルによるTrip買収がTrip社の便と重なっていた路線の減少などを招いたほか、TAMやGolも一部の路線を削減。このため、従来なら利用できた便が出来なくなるなどの影響を受けた利用客もいた。消滅した例はマリンガー~カンポ・グランデ間の便などで、ロンドリーナの空港発着便も減少したという。
グアルーリョスとカンピーナスでのアズルの戦略には相違があり、商用客を優先するグアルーリョスでは、中規模から大規模な空港への便やカンピーナス市へのバスがない町への便は増便されたという。グアルーリョスでは地方都市や内陸部への便は切り捨てる方向で路線の再編成が行われた事になる。このため、同空港と地方都市間の便は17%減少した。
これを埋め合わせるのがカンピーナス市からの発着便で、アズルでは、地方都市から来てサンパウロ市に向かう人向けにカンピーナス市~サンパウロ市間を接続するバスの便も用意している。(16日付フォーリャ紙より)