サンパウロ市から329キロのバウルー市で14日、市内ヴィトリア・レジア公園の木にヒョウが登っているのが見つかり、物見高い人々が町中から集まった。
ヴィトリア・レジア公園は市内の主要道路の一つであるナッソンエス・ウニーダス大通り沿いにあり、子供連れの家族なども集まる公園だ。
ところが、そんな公園の木の高みに一頭のヒョウが登っているのが見つかったから大騒ぎ。通報を受けた警察や消防、動物園の職員らが捕獲作業を行ったが、警戒心の固まりになったヒョウは子供用の遊具のそばにある木から下りようとせず、捕獲作業は難航した。
捕獲作業で最も活躍したのは、地元動物園で25年のキャリアを持つアステリオ・フェレイラ・デ・モウラさんだ。モウラさんは作業中、何度かヒョウに近づいたが、警戒心の強いヒョウはなかなか思うように反応してくれない。
警察や消防と共に捕獲用の網を広げて根気よくチャンスを待ち続けていたモウラさんは、ヒョウが眠り始めたため、枝をゆすってヒョウを網の中に落とす事に成功。取り押さえられたヒョウは、健康診断を受けた上、同市周辺の森林保護区に逃がされる予定だ。
現場は一般市民が立ち寄れないよう、テープを張って隔離されたが、木の周りには、ヒョウの様子を一目見ようとする物見高い市民達が集まり、捕獲作業を行う人々への声援の声も飛んだ。
現場に集まった人々の中には、ロドリゴ・アゴスチーニョ市長もおり、群衆の中からは、「アゴスチーニョ市長、ヒョウを捕まえて!」と叫ぶ声も上がった。
市民の中からはヒョウが公園にたどり着くまでを見た人は見つかっておらず、動物園のルイス・ピーレス園長は、近くの雑木林の中にいたヒョウが何かのはずみで町に近づき、車や人に驚いて、木のある公園に逃げ込んだと推測。「あんなに高い所に登っていたんだから、きっと、相当驚いて駆け上がったんだろう」と話している。(15日付フォーリャ紙などより)
バウルーの公園にヒョウ=木に登り捕獲に手間取る
ニッケイ新聞 2014年3月18日