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電力不足の可能性低し=鉱動省が関係者集め説明会

ニッケイ新聞 2014年3月20日

鉱山動力省が18日、電力部門の企業家らを集め、電力不足で供給制限が起きる可能性は低いと説明したと19日付エスタード紙が報じた。

水力発電所のダム貯水量が減少し、火力発電所が通年稼動、燃料の輸入も増加という報道が続くブラジルだが、鉱動省関係者は、電力供給制限が起きる可能性は2~3%で、起きた場合も電力カットは5%程度と説明した。

火力発電所の稼働率が高く、電力需要が確保出来るかを案じていた企業家達は一様に安堵感を示した。ブラジル大口電力消費者・電力自由市場協会会長のパウロ・ペドローザ氏は「電力供給制限が起きても5%程度なら、経済活動にはほとんど影響しない」し「現在の電力システムで乗り切る事が出来るという信頼感を示すプレゼンテーションだ」と評価した。

連邦政府は、雨が多い時期が終わる4月末まで待って最終的な評価を行う予定だが、19日付エスタード紙には、全国電力システム運営機構(ONS)が3月末日時点での中西部の水力発電所ダム貯水量の見通しを41・3%から38・5%に下方修正したとの報道もあった。

鉱動省は当初、「電力供給制限はない」と断言していたが、その後の発言は「ほとんどない」から「低い」に変化している。最も懸念されているのはワールドカップの試合中に起きる停電で、各会場には、照明や報道関係の機器を正常に機能させるための発電機の設置などが促されている。