ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | 3月は野菜でインフレ高騰=「半年で上限突破」の声も

3月は野菜でインフレ高騰=「半年で上限突破」の声も

ニッケイ新聞 2014年3月21日

 食品価格の高騰で、直近12カ月のインフレ率が政府の目標上限である6・5%を早い時期に超える可能性がではじめていると19日付エスタード紙が報じている。

これは19日に出た3月後半の総合市場物価指数(IGP―M)予想値が1・41%になったことで明らかとなった。2月の同指数は0・24%だから実に6倍に膨れ上がっており、1999年に記録した2・39%以降の最高値となった。

これは食品の卸価格の上昇に伴って起こったものだ。食品全体は2月の0・29%から1・21%へ急騰中で、最大圧力となったのは14・5%の値上がりした野菜類だ。中でもトマトは35・9%高騰している。

また、経済調査院(Fipe)による消費者物価指数(IPC)も3月第2週は0・68%の上昇を記録していた。

GOアソシアードス調査担当理事のファビオ・シウヴェイラ氏は、「12カ月間の累積インフレ率はW杯終了前に6・5%を超える」と見ている。同氏はIGP―M発表前から7月の累積インフレ率は6・8%と予測していた。

スルアメリカ・インヴェスチメント経済部長のニュートン・ローザ氏も「広範囲消費者物価指数(IPCA)はここ3日で1%上昇中で、3月全体も平均0・8%になる」とし、累積インフレ率が早いうちに6・5%を超えると予想する。

サフラ銀行の経済部長カルロス・カバル氏も、IPCAは7月に6・40%となり、12月には6・66%になると計算している。

また、サンパウロ総合大学(USP)のエロン・ド・カルモ教授も「食品のみならず、サービスや輸出品でもインフレが起きて、上限を超える」と指摘している。

3月31日から平均3・5%調整される医薬品価格が物価指数にはね返るのは4月となる。