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談合に三井物産関与か=ブラジル公取委が調査

ニッケイ新聞 2014年3月22日

【サンパウロ共同】ブラジルの公正取引委員会に当たる経済擁護行政委員会は20日、最大都市サンパウロなど5都市の鉄道や地下鉄工事の入札で、談合が行われ不当に落札価格がつり上げられた疑いがあるとして、調査していることを明らかにした。三井物産など多くの外国企業が入札に参加していた。

委員会によると、談合の疑いがあるのはサンパウロやリオデジャネイロ、首都ブラジリアなどで行われた15の工事で、ドイツの電機大手シーメンスやカナダの重工業大手ボンバルディアなど計18企業が参加した。

三井物産など関与が指摘された各社は、調査に協力する姿勢を示している。委員会は今後、事情を聴く方針。

調査により違法行為があったと認定されれば、制裁金や一定期間の入札参加禁止措置が科される。刑事罰の対象となれば、担当者らが罰金刑や禁錮刑などに処せられる可能性もある。

談合疑惑は昨年明らかになり、サンパウロ州検察は既に捜査に着手。一連の疑惑はシーメンスが懲罰回避のために当局に情報提供して発覚したとみられている。