パラナ日伯商工会議所による「第41パラナ日伯友好経済使節団」(西森ルイス団長=連邦下議)27人が20日、当地を出発した。30日まで日本に滞在し、東京や兵庫県等で交流を行う。
東京では麻生太郎副総理や河村健夫衆議、岸信夫外務副大臣と面会し、来年に控える「日伯修好120周年」「北パラナ入植百周年」の周知を図る。北パラナは日本人や欧州人など、多人種が同時に入植して開拓した地域のため、人種間に強い仲間意識があるという。西森団長は「こんな地域は世界でも珍しい。ぜひ慶祝団を呼び、多くの人に北パラナを知ってほしい」と意気込む。
兵庫県西宮市では、ロンドリーナ市長や市会議長、姉妹都市会長らが中心となり、姉妹都市提携35年になるロンドリーナ市との交流活性化を図る。「神戸市立海外移住と文化の交流センター」では、NPO法人「関西ブラジル人コミュニティ」(松原マリナ理事長)に、団員が手分けして運ぶ250キロ分の教科書を届ける。教科書は、在日ブラジル人学校に配られる。
またパラナ日伯文化連合会の折笠力己知会長の発案で、今後のイベント会場を飾るこいのぼりを持ち帰る。財団法人「日伯協会」の多田義治副理事長らの手配により、岡山県の徳永こいのぼり社が、日伯の国旗をデザインした特注こいのぼり6本を寄付することになった。
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水野龍の孫ジョナタン正一さんが3月初旬、高知のプロ野球チームに入団した(本紙3月15日詳報)が、高知商業高校を卒業した西森氏も支援者の一人だ。
「佐川町の関係者から連絡があった。何か助けることが出来ればと思い、15~20キロのコーヒー豆を贈る。皆で少しずつ支援してあげたい」と語った。
水野龍顕彰団体「佐川町水野ブラジル協会」が、イベントでコーヒーなどを販売し、その収益がジョナタンさんの生活費に充てられる。3月には、同町含め高知県内各地で「カフェー・パウリスタ」をテーマにイベントを行った。