ニッケイ新聞 2014年3月25日
損害保険ジャパングループ・南米安田保険株式会社の元取締役社長・遠藤秀憲氏(54、千葉)が、4月1日を持って帰任する。18日、奥村幹夫・現取締役社長(48、埼玉)とともに本紙に挨拶に訪れた。
半年間の語学研修の期間も含めると、3年8カ月当地に駐在。昨年5月に社長職を退き、会長として経営に携わってきた。遠藤氏は「海外でトップを任される事はめったにないチャンス。色んな部分を含め勉強になったし、ものの見方が変わった」と振り返る。
当地の習慣で感心したのは挨拶という。「相手に関わらず『ボン・ジーア』と声に出して挨拶する大切さを改めて感じた」と語り、アメリカ駐在の経験を踏まえ、「一度も差別されなかったのは、ご苦労された移民の恩恵。本当にきてよかった」と笑顔を見せた。
帰国後は、本店のコンプライアンス部に勤務するという。
かつての夢はサッカー選手、1987年に第7期交流協会生としてブラジルに滞在した奥村氏は、07年からマリチマ社に勤務。現在は南米安田の社長とし、昨年子会社化したマリチマ社の年内合併に向けて、統合作業に力を注いでいる。
「監督や経営は日本人がやっても、執行はブラジル人がやるべき。取締役はすべてブラジル人にするつもり」との方針を掲げ、「日本人へのサービスも強化して事業を拡大し、できる限りこちらで結果を出せるようにしたい」と意気込みを語った。