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歌手青木カナさん=音楽通して日伯つなぐ=20周年記念ライブ開く

ニッケイ新聞 2014年4月2日

舞台で熱唱する青木さん

舞台で熱唱する青木さん

来年1月にブラジルでの音楽活動20周年を迎える青木カナさんが、先月26日にサンパウロ市ベラビスタ区のライブハウスでライブを行った。老若男女約100人が来場し、明るい歌声とユーモアあるトークを楽しんだ。
1995年に渡伯し、サンパウロ州立音楽大学の声楽科に入学。苦学の学生時代を経て、99年に同州アヴァレー市の作曲家コンテストで初出場にして優勝し、2011年に自主制作した初のアルバム「バイバイ・ジャポン」でタトゥイー音楽祭の喝采賞を受賞した。現在は若手音楽家の育成や日伯交流を目指した「即興ライブ」を開くなど、サンパウロ市を中心に活動している。
「色々な出会いを通し、自分の音楽の良い点、悪い点を反省出来た。出会いに勝るものはない」と20年を振り返り、「これからはポ語の作詞や方向性の違う音楽にも挑戦したい。他国でも音楽を通した文化交流を図りたい」と抱負を語った。
今回のショーでは、音楽家ゼッカ・バレイロとの共作曲「O Amor Viajou」や「Depois de amanha」「ドキドキ」などアルバム「エン・オブラス」の収録曲を中心に日ポ両語で熱唱。
演奏は、青木さんのバンドメンバーとサクソフォングループ「クァルテット・サクソフォナンド」の総勢7人が担当、20歳前後という若さながらも迫力の生演奏を繰り広げた。音楽を学ぶため一時滞在中の若手ギター奏者、金田ショージさんも友情出演。日伯両国民が一体となって手拍子したり、一緒に歌ったりとライブを楽しんだ。
友人と訪れた久保ルシオさん(54、二世)は「生演奏はいいね。ブラジル人が一緒に活動しているのも、とても良いこと」と陽気に語った。
渡伯当時から青木さんを知る鈴木寿(77、東京)、貞子(69、二世)夫妻は最前列で演奏を鑑賞し、「音楽の分野でこれだけ長く続けている人は珍しい」と話していた。