ニッケイ新聞 2014年4月11日
リオ市で9日、テレビの街頭取材を受けている女性のネックレスを少年犯罪者がひったくろうとする事件が起き、その映像が話題を呼んでいる。10日付G1サイトなどが報じている。
その映像は、9日に放送されたグローボ局のニュース番組「RJTV第2部」の中で放送された。これは「リオ市中心部で窃盗犯罪が多発している」ことに関するレポートで、少年犯罪者が女性から盗んだネックレスを口の中に隠して逃げたりする映像とともに、街頭を歩くリオ市民に犯罪状況についてインタビューするシーンが映されていた。
ある中年女性はプレジデンテ・ヴァルガス大通りでインタビューを受けている際、背後から近づいた少年犯罪者にネックレスを奪われそうになった。女性がネックレスを取られないよう押さえたのと、報道チームに気づいた焦りからか、少年は強奪に失敗し、大通りの車の通りをかわして逃げ去った。インタビューは盗難未遂後も続き、「首を引っかかれただけ」だが、驚いたし「怖かった」とも語っている。
このレポートはネット上でも話題となり、同局の公式サイトにあげられた映像は、2日足らずで95万アクセスを記録するほど話題となった。
同番組の報道チームによると、撮影中に窃盗現場をとらえたのは3年足らずで3度目だという。
この映像の放映後、リオの軍警は同地域の警備の強化をはかることを約束した。実際に動員されている警察官の数や行動形態は具体的には語られていないが、50人ほどの警察官が増員されるという。9日には、2人の成人と3人の少年犯罪者を逮捕したという。
この映像はアメリカのコメディ系サイトでも流され、「W杯から無事に戻って来てね」との皮肉と共に紹介されている。