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最高裁=コーロル氏の公判日決定=検察庁「汚職の仕組み構築した」=ペトロブラスからの収賄疑惑も

ニッケイ新聞 2014年4月15日

 フェルナンド・コーロル上院議員(PTB‐AL)の大統領任期中(1990~92年)、「汚職と公金横領・分配の仕組みが構築された」として、連邦検察庁が同氏を公金横領、収賄の疑いで起訴していた件で、最高裁が今月24日に公判を行うことが決まった。13日付バンジ・ニュースのサイトが報じた。
起訴内容によれば、この仕組みには元大統領のほか、大統領府の私設秘書、企業家などが関わっており、連邦政府の広報を担当する広告業者の入札で、ある業者が政府の職員らに賄賂を支払っていたという。金は、存在しない会社の名義で架空の銀行口座に振り込まれていた。
元大統領に対する告発は2000年に起こされて連邦検察庁が捜査、07年には既に最高裁の案件となっていた。しかし、報告担当判事が翌年亡くなり、カルメン・ルシア判事に担当が移っていた。
昨年11月、ロドリゴ・ジャノット連邦検察庁長官は最高裁に対し、この件の迅速な審議を要請したが、虚偽の陳述の罪は既に時効になったという。
コーロル氏の弁護団は起訴内容を否定し、この仕組みにおける同氏の具体的な関与が指摘されていないと訴えている。
元大統領への疑惑はこれだけではない。ペトロブラスの元理事が管理する「秘密の銀行口座」の金を受け取っていたと12日付ヴェージャ誌電子版が報じている。この元理事というのは、連邦警察が先月開始した「ラヴァ・ジャット作戦」(6州と連邦直轄区を対象にした、組織的なマネーロンダリングに関わる闇為替の大物の取り締まり)で逮捕された一人であるパウロ・ロベルト・コスタ容疑者だ。
警察が押収したコスタ容疑者のメモには、同容疑者が財務を統括していた政治家への支払いに関する資料が含まれており、その受領者の一人として、コーロル氏への8千レアルの振込み領収書も見つかっている。
また、コーロル政権の戦略局長だったペドロ・パウロ・レオニ・ラモス氏が管理する会社が、コスタ容疑者のコンサルティング会社に430万レアルの支払いをしていたことも判明している。