ニッケイ新聞 2014年4月15日
チリの首都サンチアゴの西方120キロの港湾都市ヴァルパライソで12日夜、大規模な山火事が発生し、13日までに11人が死亡し、2千軒以上が全半焼、1万人が住居を失ったと14日付伯字紙が報じた。
同市郊外の森林地帯で起きた火は強風であおられて瞬く間に広がり、760ヘクタールを焼き尽くした。同市は山で囲まれ、山肌に沿って建てられた家や細い道路が消火活動をより困難にした。
鎮火した地域では住民達が自宅跡に戻って整理などを始めた。一部地域では14日午後5時現在も火の気が残っている。
同国北部では4月1日にマグニチュード8・2の強い地震が発生、その後も余震が報告されていた矢先だが、バチェレ大統領は14日、同市の再建にも全力を尽くすとの意向を明らかにした。
ヴァルパライソは歴史的な街並みが世界遺産に登録され、国会所在地でもあるが、史上最悪の火災に住民らも肩を落としている。