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アクレ州=移民のための収容所閉鎖=13年の不法入国者3倍に

ニッケイ新聞 2014年4月16日

 ペルーやボリビアの国境に近いアクレ州ブラジレイアの移民収容所が閉鎖される事になり、ハイチやセネガルからの不法入国者達がサンパウロ市などに移転させられる事になったと9日付グローボ局サイトや11日付フォーリャ紙などが報じた。
2010年のハイチ地震以降、ペルーやボリビアを経てブラジレイアに入ってくる不法移民は後を絶たず、4月初めの時点では、同市の人口の18%に当たる2600人が外国人だった。
ブラジレイアと隣のエピタシオランジアは不法移民が合法的に生活出来るようになるまでの拠点として大きな役割を果たしていたが、その負担は年々増大。生活排水は垂れ流し、飲み水やトイレさえ不足する劣悪な生活環境はマデイラ川の洪水で増長され、州政府が収容所の閉鎖を決めた。
2600人の内1500人は取敢えず、州都のリオ・ブランコにある避難所に移動するが、ここには化学薬品で消臭作業を行うトイレや飲み水が確保されており、ビザや在留証明を取るための連邦警察の出張所もある。避難所への移民収容は5月までの予定だ。
同州の法務人権局によると、この間にブラジレイアに着く不法移民はリオ・ブランコに移動するよう指示される。また、不法移民の一部(700人程度か)はサンパウロ市にある法務省と社会開発省が管理する施設にバスで移動し始めているという。
ブラジレイアに到着した後に連邦警察に正式に届け出た不法移民は、2012年に2318人、13年1~9月には約7200人の不法入国者が到着し、約6千人が連邦警察への登録を行った。
同州法務人権局によると、ブラジレイアには今も、毎日約50人、月750人のハイチ人やセネガル人が到着している。