ニッケイ新聞 2014年4月16日
「パスポート更新のために、すべてのブラジル籍者は選挙資格証明書を更新する必要がある」という先週のコラムに対し、日本に在住する、日本育ちのブラジル籍者の若い女性からコメントをもらった。
「投票が義務ということは、政府には有権者が〃無知〃である方が好都合。教育が充実しなければ、考えない人が大量に出てくる。在外在住者に対しても何をしてきたのか。今回の措置には納得がいかない」という意見表明だった。
日本へのデカセギがはじまって約30年。日本で教育を受け、母国とのつながりは、書類くらいだという人もいる。
5割を切る投票率で、政治に無関心な人が多いと問題視されている日本では、投票率を上げるためにどうするかと議論される。その社会で育った層が、大統領選に投票せよといわれたとき、何を判断材料に意見表明をするのだろう。(宮)