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美容の好み日伯で大差?=新美容院「Domi」 河野夫妻に違い聞く=「日本人好みの髪型はこれ」

ニッケイ新聞 2014年4月18日

ミリアンさんと泰吾さん

ミリアンさんと泰吾さん

「日本人が多い国なのに日本人向け美容院が少ない。日本人好みのスタイルにできず、困っている人が多いはず」。そんな人向けに河野泰吾・ミリアン夫妻がサンパウロ市パライゾ区に3月、美容院「Domi」を開店した。

泰吾さん(30、長崎)は店名「Domi」についてラテン語で「家に」の意と説明、「日本にいるような気持ちになってもらいたい」との思いを込めたという。
東京でスタイリストを約10年、NYの老舗サロン「ヴィジン」とその神戸支店を経て、約1年半前に渡伯した。NY時代からの同僚が妻ミリアンさん(33、二世)で、やはりロンドン、シンガポール等で腕と語学を磨いた国際派。
二人に日伯の好みの違いを尋ねると、「日本の女性は可愛さ重視、ブラジルの女性はセクシーさとかっこよさ重視です」とずばり。
日本では髪の長さには関係なく、デジタル・パーマという最新技術を使って毛をふんわり自然にカールさせたり、茶色に染めて軽やかさを演出したりするのが今の流行だ。同パーマ技術を導入している店は、当地ではDomi以外に2店ほどしかないという。
一方、当地ではロングヘアが好まれ、パーマといえば、ストレートかアフロ風のちりちりパーマが主流という。「日本では短く切るという挑戦に対し『すごい』と言われる。でも、こちらの人は短く切ることに抵抗があり、病気の時や年を召した時に切るもの思っているのでは」と泰吾さんは分析する。
当地育ちであるにも関わらず、「日系人と日本人の好みは似ている」と興味深い指摘をする。当地の男性用のカットは「きれいに切りそろえる床屋カット」が主だが、日系人にも短髪から長髪、無造作カットから床屋カットまでと幅広い日本のスタイルを提供すると喜ばれるという。
日本的サービスにこだわる二人が「ちょっと値が張るけど買いました」と見せたのは、首と頭部にマクラがついたシャンプー台。日本のサロンでは必須アイテムだが、当地では中々お目にかかれない贅沢品だ。「いずれはスタイリストを育成し、日本の技術をブラジルの人にも伝えたい」と河野夫妻は笑顔を見せた。

問い合わせは電話(11・3266・4943)。詳細はサイト(facebook.com/domi.art.br)まで。