ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | デング熱=カンピーナスで新たな死者=サンパウロ市でも1日100人感染

デング熱=カンピーナスで新たな死者=サンパウロ市でも1日100人感染

ニッケイ新聞 2014年4月24日

 デング熱患者急増で史上最悪の流行状態となっているサンパウロ州内陸部のカンピーナス市で22日、今年2人目の死者が確認されたと23日付伯字紙が報じた。
保健省関係者の視察も行われた日にデング熱による死者と確認されたのは、サンタバルバラ・ドエステで感染し、7日にカンピーナス市で死亡した60歳の女性だ。
同市では今年既に、1型デング熱患者1万4千人の発生が確認済みで、過去最悪とされた2007年の1万1400人を上回った。22日には同病が死因と疑われていた3人は他の要因での死者と発表されたが、検査中の死者も3人いる。
16日付フォーリャ紙によると、サンパウロ州の患者の44%はカンピーナス市を含む20市からなるカンピーナス地方在住者だという。この時点のカンピーナス市の患者はまだ5千人超だったが、同市には既に国軍兵士が派遣され、感染拡大防止のための消毒や溜まり水除去等を行っている。22、23日には、保健省と市保健局の担当者らが野営病院設営や医師派遣等についても討議した。
一方、同地方から来た感染者や同地方へ出かけて感染した患者からの二次感染が疑われているのがサンパウロ市での患者急増だ。18日付エスタード紙によると、16日現在の患者数は昨年同期比66%増の2538人で、9日現在の患者数1745人より793人増えた。
特に深刻なのは387人の患者発生が確認された西部ジャグアレで、10万人当たり776・1人という発生率は世界保健機構が流行と見なす300人の倍以上。西部のラッパ(287・5人)や同リオ・ペケーノ(145・2人)も発生率が高いが、人数では1週間で倍以上となった北部トレメンベの254人が先の2地区を上回る。これら4地区の患者は市全体の40%を占める。サンパウロ市では16日現在で患者ゼロの地区も12区ある。