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目標は…帰国までにペラペラに! (2)

ブラジルで暮らすことになり急遽ポルトガル語を勉強することになった私。幸い渡伯前の日本でも、ブラジルでも、とにかく授業が和気あいあいで楽しい素晴らしい先生方に恵まれました。

にも関わらず、「ポルトガル語を話せる様になる」というゴールは、私にとってはもう日本からサンパウロへ船と徒歩で行くくらい気の遠くなることでした。

まずはテキストの1ページ目、アルファベットで挫折しかけます。というのも、日本人にとってアルファベットは英語読みで馴染みがあるかと思いますが、これがポルトガル語だと全然違う! というよりは微妙に違うので大混乱!

「G」は「ジェー」、「Q」は「ケー」と紛らわしく、「J」は「ジョッタ」、「R」は「エッヒ」で初耳。「Y」なんて「イップスィロン」! そんな訳でブラジルでは、「NHK」は「エニ・アガ・カー」といいます。早くも心が折れますが、なんとかアルファベットをマスター。

次のステップ、物の名前を覚えようとするも、物に男性と女性があることにくじけそうになりました。男性名詞か女性名詞かによってその名詞に付く冠詞や形容詞などが変わって来るので、名詞ごとに男性なのか女性なのかということも合わせて覚えなければなりません。

「carro(車)」は男性名詞。「casa(家)」は女性名詞。これは物の名前に限らず、国や地名にも及びます。「Japão(日本)」は男性、「 França(フランス)」は女性。もうこれは覚えていくしかないそうで・・・。ちなみにブラジルの人は、その都度頑張って覚えなくても、初めて見る単語や地名でもなんとなく身体でどちらか分かるそうです。

最大の難関は、動詞! 主語が「私」「あなた・彼・彼女」、そしてそれぞれ単数、複数によって変化するという・・・。さらにはそのすべてにおいて、「過去・現在・未来」によっても変化!しかもそれだけにとどまらず、完全過去、不完全過去、大過去、過去未来などなど。すでにくらくらしているところへ、規則的に変化しないものまであるというではないですか!「Socorro!(助けて!)」

そんなこんなでいよいよめげそうになるのですが、英語がほとんど通じないブラジルでの生活を存分にもっと楽しみたいと思う時、やはりポルトガル語は欠かせないと感じ気持ちを奮い立たせるのでした。

面白そうなポルトガル語の本を少しずつ訳してみたり、夜のドラマを字幕付きで毎日見てみたり、ポルトガル語検定試験を受験するという目標を設けてみたり。今も夢は大きく! 目標は、帰国までにポルトガル語をペッラペラに話せるようになることです!

プロフィール

竹内 香苗(たけうち かなえ)。愛知県出身のフリーアナウンサー。約10年間過ごしたTBSでは『はなまるマーケット』『朝ズバッ!』などに出演。夫のブラジル赴任に伴い12年に同局を退社し、ホリプロに所属。同年11月よりサンパウロ市に滞在している。